慢性的人手不足の医療の現場
長年、人材不足に悩まされてきた医療業界。いつになっても必要な人員が集まらない医療スタッフの現状に反し、高齢化により社会ニーズは高まるばかりです。医療体制が充実した安心できる国をつくるには、まず医療スタッフを確保することが第一。医療体制のベースをつくるために必要な医師不足・看護師不足の原因を探っていきましょう!また、医療分野ではないものの、安心できる国づくりに欠かせない介護士の人材不足事情についても言及しています。
人が集まらない医療業界!その原因に迫る!
「大型病院は人が混むから行きたくない・・・」こう感じる人は少なくないと思います。病院が混みあう1番の理由は、やはり医師数が足らないことです。
想像以上に深刻な日本の医師不足。大変な現状を示す例として、「3時間待ちの3分診療」という、病院診療を皮肉るフレーズが世間に定着してしまっています。長時間待たされたあげく、十分な診療を受けられないなら誰もが不満を抱きますよね。しかし一方で、医師たちは、常に余裕のない医療現場で追い込まれているのです。日本の医師1人あたりが診ている患者数は、世界最多とまでいわれています。
果たして日本の医師はどれほど多忙なのでしょうか?日本の医療現場の問題点をハッキリさせるために、世界と比較してみました。
近年、社会問題となっている「病院のたらい回し」。その原因は医師不足だけでなく、看護師不足も大きく関係しています。
看護師は離職率が高いことで知られています。理由のひとつとして、日本の看護師のおよそ95%が女性であることが挙げられます。男性と違うのは、女性は結婚・育児とライフスタイルの変化が多いこと。そのため、同じ職場で定年まで仕事を続ける人が少ないのが現状です。
しかし、上記の理由は人材不足の原因としてはまだまだ微々たるもの。人が集まらない本当の理由は看護師の過酷な労働環境にあります!すぐに診てほしい患者さんがたらい回しにされている悲しい現状の背後で、一体なにが起こっているのでしょうか?
高齢化が原因で人材不足に拍車がかかっているのは、医療業界だけではありません!高齢化社会に向けて特に人材確保が急がれている業界、それは介護業界です。
「仕事も子育ても一段落。年と共に体力が衰えてしまったけれどやっと自分らしく生きられる・・・」こんな高齢者たちを支える介護士がいないのは由々しき事態です!頑張って生きてきても最後は自分が快適に過ごせる居場所がないなんて絶対イヤですよね。
世界的にみても特異な日本の高齢化社会。対応するために解決すべき問題は山のようにあります。その中でも介護士の人材確保は最たるもの。重要な役割を担っている介護士たちが、離職までに至る悩みとは一体どんなものでしょう?